犬の手作り食の塩分不足

手作り食

「塩分」は悪者扱いされることが
多いため、そのせいで、

犬や猫の手作り食では、
塩分が不足しているものが
多いと思われます。

「うちの犬は、塩分入れてないけど
普通に元気!」と思っている
保護者さんもいるかもしれません。

実は、塩分不足は、普段は
隠れていて、何か体に負担が
かかった時に、表面化するんです。

ペンギンの育児ノイローゼ

1つ、動物園のペンギンの
エピソードを紹介します。

去年、旭山動物園の坂東園長に
直接お会いした時に、
聞いた話です^^

動物園のペンギンのエサは、
死んだ魚です。
ペンギン1羽1羽の食べた量を
把握するため、解凍した魚を、
陸上で、1匹1匹与えます。

みなさんも、動物園のペンギンの
エサやり風景、見たことが
あるかもしれませんね。

ペンギンたちは、そのやり方で、
問題なく生きて生活しています。

ところが、ペンギンが
繁殖期に入ると、
様子が変わってきます。

子育てをしながら、
「育児ノイローゼ」になり、
まず、お母さんが亡くなり、
それからお父さんも亡くなることが
あるんです。

ペンギンが、
「育児ノイローゼ」になるなんて、
そんなことあるのでしょうか。

しかも、それで両親が
亡くなってしまうなんて・・・

育児ノイローゼではなかった!亡くなった原因は・・・?

ペンギンが育児ノイローゼになり、
しかも亡くなってしまうなんて、
にわかには信じがたいですよね?

はい、結論として、
育児ノイローゼでは
ありませんでした

これこそ、食事中の塩分が
不足していたことによる、
「低ナトリウム血症」
だったんです。

ペンギンは、野生化では、
生きて泳いでいる魚を、
海水ごと飲み込みます。

だから、体には常に
塩分が大量に入ってくる状態が
普通であり、正常な状態
だったんです。

ですが、動物園では、
冷凍された魚が解凍される過程で
塩分が水分とともに失われ、
魚を1匹ずつ口に入れてもらうので、
海水を飲み込むこともありません。

それは、ペンギンにとっては、
塩分が全く足りない食事
だったんです。

何もない時は、
それほど異常な様子は
見られませんでした。

だけど、ペンギンの子育てでは、
親が取ってきた魚を
吐き戻して子供に与えます。

吐き戻すということは、体から
塩分が失われやすい状態
なります。

だから、普段以上に
塩分不足が体に大きな影響を与え、
塩分不足による
「低ナトリウム血症」で、
亡くなっていたんです。

犬の手作り食の塩分不足

このことは、
手作り食に塩分が足りていない
犬にも置き換えることができます。

普段、何でもないときは、
気が付かないかもしれませんが、
嘔吐や下痢をしたとき、

心臓病や腎臓病、肝臓病などの
病気になったとき、
それに対するお薬を飲んでいる時、

脱水状態のとき、
水をたくさん飲むとき、
尿の量が多い時など、

低ナトリウム血症に
なりやすい状態の時に、
普段から食事中の塩分が
少なければ、すぐに
健康状態が損なわれ、
体に大きな異常が起きます。

ぼーっとしたり、
ぐったりしたり、
嘔吐が起こったり、
けいれんが起こったり、
場合によっては亡くなります。

ペンギンの事例では、
けいれんは見られていませんから、
ぼーっとした状態のまま
亡くなるので、育児ノイローゼ
のように見えたのでしょう。

犬の場合は、腎臓病などの
病気と症状が重なりますから、
塩分不足に気付きにくい
ということも
あるかもしれません。

つまり、
食事の中身がきちんと
調整されていないことで、
普段、異常がなくても、
それは「病気と診断されていない」
というだけで、

「健康」ということとは、
別のことなんです。

診断されている病気があるから、
症状が出てしまう。
吐いてしまう、元気がない・・・

そんな風にあきらめなくても、
栄養学的にしっかり体の機能を
サポートすれば、自己免疫力や
自己調整力によって、

病気があっても、元気に、吐かずに、
しっかり食べて、過ごして
いくことができるんです。

ここまで、従来の手作り食の常識
「塩分はなるべく入れない方がよい」
というのは、誤りであることを
お伝えしてきました。

塩分のこと以外にも、犬の食事の常識が、
かえって犬の病気を増やしていることが
まだあります。

そんな手作り食の常識の誤解について、
まとめた電子書籍がありますので、
興味がある方は、読んでみてくださいね。

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