犬の避妊・去勢手術と「命」

ペット動物

「犬の避妊・去勢手術は、
やってもやらなくてもいい」

私は普段、そう飼い主さんに
伝えています。

その理由は・・・

避妊・去勢はしてもしなくてもいい

愛犬の避妊または
去勢手術をされていますか?

私のクリニックには、
避妊・去勢手術についての
相談が寄せられます。

もちろん、どこの動物病院でも、
相談はあると思います。

私の場合は、
避妊・去勢手術は、してもいいし、
しなくてもいいと、伝えています。

なぜなら、もし、
病気にならないために、
避妊・去勢手術をするというなら、
それは、少し違うからです。

子宮や卵巣、そして精巣は、
体を調整するためにホルモンを出す、
大事な臓器です。

中医学的には、
五臓のうちの「腎」という
生命の根源に関わるものと
関連が深い臓器です。

それを、人為的に除去してしまう
ということは、やはり体の
バランスを崩し、免疫力を
下げる側面もあるのです。

「命はつないでこそ、命」

世界で類を見ない「行動展示」
を創った、北海道の旭山動物園、
坂東園長から直接聞いた言葉です。

『僕は、やっぱり命って
つないで命なので、
動物園は、その反省のもとに
使い捨てじゃなくて、

ちゃんと繁殖を考えるように、
舵を、大きくきったんですよね。

避妊去勢するっていうことは
言い方悪いかもしれないですけど、
飼い主のための使い捨て動物に
変わっているんですよね。

そもそもそこで、犬のための、
ではなくなってるんですよね。

それで、命をつなげなくして
幸せですよって言い方っていうのは、

一見、家で飼うなら、
みゃあみゃあ言わない方がいいよねって、
だから、人間の都合でそうしてるんだよ
っていうことを、

「命の扱い方」の部分で、
僕らがまずちゃんと自覚しないと。』

犬としての生き方

坂東園長は、いつも、私が
見たくないこと、言いにくいことを、
言ってくれます。

飼い主さんだって、
一生懸命、命を大切にしようと
たくさん考えて、決断する。

それはわかります。

だから、もっと根っこの部分で、
今の常識に、少しだけ、疑問を持ってもいい。

避妊・去勢するのが
当たり前、じゃなくて、
犬本人は、どう思っているのか、
「命」を精一杯生きて、
必ず死を迎える時が来る、

そんな中で、犬本人は、
どう生きたいと思っているのか、
私は想像してしまうんです。

ここまで、
避妊・去勢についての考え方について、
紹介しました。

参考になれば幸いです。

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